参加型物語用掲示板

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  枯れ果てるBloodytears 投稿者:view  ID:3Ym0w  
 
soruzya-.gifレス省略件数が50を超えたため、この自分がスレ立てしてしまった;;

相変わらずこのひどいネーミングのセンスは・・・

「お疲れ様でした、マリアンヌさん。」
「貴方こそ、この大会が開かれる度にホントご苦労ね。」
ディットとフィルドの試合が始まる前に、セレモニーで歌を歌った女―マリアンヌが見渡しのよい会長席に座るマサキの隣に腰掛ける。
「貴方が自ら選んで指導したこんな運営でよく大会が続くわね。」
「こんなとは・・・。コロシアムの主役は軍でも巨大組織の一員でもない。この世を縁の下で支えている全ての民ですよ。仕事に恵まれない国民を受け入れるのは当然の話ではないでしょうか?」
「貴方は厳しすぎるし甘すぎでもあるのよ。」
コロシアムの運営委員会の3分の2はマサキが大会4ヶ月前から自ら町中を周り集めてきた指導力のある国民である。そのため、毎回個性の強い者が集まり、時折食い違いが生じたり意見が衝突したりもした。だがマサキの咳払いで一同が沈黙し、その後見事に事が丸く収まるから不思議だ。一方コロシアムの予選から本番にかけての雑用を勤めるスタッフは一般公募をかけて集めたものである。仕事内容は幅広い上、数年に一度、学校の生徒が職場体験としてやってくることもある。
「本来なら軍や貴族連盟はそれを許さないでしょうね。」
「政権は貴族にあるものだとういう石頭ばかりなら。」
「フフフ、貴方も気付かないうちにそう考えてるんじゃないかしら?」
「そうならば国民共が気付かせてくれますよ。その内…。」
「…本当に貴方は面白いわ、マサキ大尉。」
「今は大尉ではなく会長ですよ、マリアンヌさん。」
二人の視線の先ではディットとフィルドが一瞬たりとも見逃せない攻防を繰り返していた。


元気よく笑顔で手を振りその場を去ったリリィを見送り、ゴーランは持ち場に戻る。2日前に依頼された剣の錆取りの期限が今日の夕方までだ。
「来ないもんなんかね。武器の要らない日々っつうのは。」
そう呟きながらハンマーを用意し、作業を再開した。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2007/06/10(Sun) 10:02 No.3929  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:黒谷兇児  ID:v3QIo  <HOME>  

kurokuro.gif皆さん、どうでもよくなってきてます? 汗

 休憩所の奥の通路は3つに分かれている。正面は貴族たちのための特別席へと通じ、左右の通路は一般席へと通じている。
 彼は迷うことなく正面の通路へと足を踏み出す。50m程先に長い階段がある。彼は焦ることなく歩み続けた。物音は一切立たなかった。階段を上り終え、また通路は3つに分かれる。左は運営室、右は裏口、そして正面はコロシアム特別席。閉じられた扉からはコロシアムに満ちる声援や怒号が僅かに漏れ出す。
 カツッ、カツッ……
 右手の通路から軍靴が固い床を打つ音が響く。慌てる様子もなく壁に身を寄せ、息を殺す。だんだんと音が大きくなる。
 バシュッ!
 彼の目の前に現れた巡廻兵の体が撥ねた。先ほどよりも威力の強い雷が彼の体を貫き、意識を奪った。おそらく半日意識が戻らないだろう。そして何事もなかったかのように彼は特別席へと向かう。50m先、扉の脇に立つ警備兵はまだ彼に気がつかない。またあのパチッという音がして通路が一瞬白く染まる。彼はそのまま倒れ伏す警備兵の間を通り、フードを被りながら特別席への扉を開けた。
[Host : p92c9d6.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp]   ... 2008/01/12(Sat) 18:26 No.3998  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:ブラスト  ID:BEJHo  

ninnzya.gifセンター直前だけど忘れないうちに書き込み。次来れるの何時だろう……(何)。

 ヴィーザルは横の少女を見遣った。
 まるで、珍獣を見ているかのような目で――彼女の話が本当ならば、魔法等を見るのは初めてなのだろうから、仕方無いと言えばそれまでだが――舞台を見詰めていた。
 初めの方こそ、剣と剣がぶつかり合ったり、魔法が放たれる度に驚きの声を洩らしていたが、今はじっと、手に汗を握って観戦している。
 適応能力が高いな、とヴィーザルは心の中で呟く。
 尤も、割合落ち着いていられるのは、目の前の光景が『他人事』であって、それが自分の身に降りかかる事を考えていないからかもしれないが。
「あ……」
 その少女――マルレーンが、小さな声を上げた。
 舞台を見遣ると、丁度アリサが出てきたところであった。


 ゴングが鳴り、アリサがゆっくりと間合いを測るように、動く。
 そしてアリサの第一撃。
 それは、本来剣士が主とする剣による攻撃ではなく、天から降り注ぐ、白い刃による強烈な攻撃。
 それは正確にメイデンに襲い掛かり、

 全て地に落ち、土を抉って砂埃を巻き起こした。

 言うまでも無い。メイデンが展開した防御壁が、アリサの攻撃を全て弾いた。それだけの話である。
 無論、アリサもそうなる事を予測していた。否、そうなる事を前提に、攻撃を放っていた。
 メイデンは耳が聴こえない。それ故に、視界で捉えられない敵を補足するのが難しい。その視界を潰してしまえば、こちらがかなり優位に立てる。
 当然の事ながら、砂埃を起こして満足するようなアリサでは無い。初撃を放ったアリサは、すぐさま剣を構え、駆ける。メイデンとは違い、こちらは相手をほぼ正確に捕捉している。そして、戦闘開始から詠唱を続けていた魔法を、放つ。
 ディグ・ロード。
 金で買えるこの魔法の発動場所は、メイデンの足元。
 いきなり足場を失ったメイデンの体勢は、大きく崩れる。アリサは、メイデンに剣を振り下ろし、

 火球を受け、アリサの身体は宙を舞う。

 フレア・ブリッド。決して、簡単に放てるような魔法ではないにも拘らず、不意を突かれながらも、メイデンは詠唱を完了させていた。
 間一髪、剣で受け止めることで直撃を免れたものの、火球が炸裂した際に発生した爆風で、アリサは吹き飛ばされていた。
 不安定な体勢で宙にあるアリサは、爆風によって再びはっきりと見えるようになったメイデンを見る。
 一気に畳み掛けるべく、メイデンはアリサを見据えたまま詠唱をしていた。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/01/15(Tue) 18:35 No.3999  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:黒谷兇児  ID:v3QIo  <HOME>  

kurokuro.gifドアが開いた瞬間、突風が特別席を襲った。空気の歪みが見えるほどの突風が直撃し、貴族の1人が吹き飛ばされる。特別席に座っている者は何もできなかった。まるで特別席を包む空気全体が帯電しているかのように、誰もが痺れて体が動かせないようだった。黒い風が吹き飛ばされた1人に向かい、フィールドの真上で追い抜いた。 その体が8つに切り裂かれた。フィールドの端に血の雨を降らし、バラバラになった死体が転がる。恐怖に引き攣った首だけはその先、飾られていた剣に貫かれていた。近くの観客席で悲鳴が上がる。
黒い風はフィールドの真上、矢の届かない高さまで上がると、黒い翼を軽く羽ばたかせ、突然訪れた悪夢に慌てふためくコロシアムを見下ろした。ポケットから羊皮紙を取り出し、指を鳴らす。
「フレデリック=ラインハートの処刑、終了」
燃える依頼書を放り投げ、悪魔は消えた。


ヴァイスとフォールスの立場は殺人鬼って感じで(ぇ
世界のために働く気はなさそうです
[Host : p030c4c.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp]   ... 2008/01/23(Wed) 17:12 No.4001  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:view  ID:3Ym0w  

soruzya-.gif本当に今まですみませんでした;;かきこませていただきます。

突然起こった殺人劇にコロシアムにいた人々は困惑し、慌てふためく。特別席に居合わせていた会長マサキは立ち上がる。
「さあ、どうするのかしら?」
ざわつく観客とは対照的に落ち着いているマリアンヌがそっと尋ねる。
「死体を処理する。」
それだけ言うとマサキは血みどろの特別席に足を踏み込んだ。そこにはバラバラになった死体の一部が空しく転がる。
「ラインハート殿…。」
マサキは死体に向かって片手に胸をあてて敬礼する。そこへ係官が数名遺体を処理するための袋を持ってきた。
「会長。遺体の処理は我々で行います。どうかお席に戻り、指示をお願い致します。」
係官の一人が言うがマサキは首を振った。
「いや、彼がこのようになってしまったのはこの事態に対応できなかった私の責任でもある。やらせてくれまいか?」
しかしもう一人の係官がそれを咎めた。
「いいえ。いくら貴族様のものとはいえ、死体は触れてよいものではございません。どうか、我々に。」
「……ならば、この騒ぎを鎮めた後にやらせていただけるかな?」
「それは…。」
そこへ別の係官がやってきた。帽子をかぶった審判だ。
「会長。試合はどう致しますか?」
不安そうに審判は尋ねる。しかしマサキはけろりとした表情でこう応えた。
「まだ終わっていないだろう。フィールドにいる彼女達を見ろ。審判であるお前が何故試合を放り出している。」
マサキの言うとおり、こんな一大事にも関わらずアリサとメイデンの試合は続いていた…。

メイデンは微動だにもせずじっとアリサを見据えて詠唱を続ける。そして宙を舞うアリサに向かって発動した魔法をかける

サンダースマッシュ…

光の球がアリサに向けて放たれる。だがそこで簡単にやられる彼女ではなかった。空中にも関わらず、アリサは剣を振るってサンダースマッシュを打ち払ったのである。
アリサは着地すると同時に再びかろやかな動きでメイデンに近づいてきた。メイデンは目を細めてメイスを掲げる。メイスの先端が一瞬、発行したように見えた…。

人が二人、コロシアムの上空を舞ったその時、
「見るな!!!!」
とゴーランはセウネの目を片手で覆い隠す。通常の人間より体格の大きいバッファロー族であるゴーランの手はセウネの整った顔よりもやや大きかった。だがセウネはその前に一瞬だけ見た。
「黒い…翼…。」
そう、単なる動物でなければ黒い翼を持つ種族は一つ。天使族である自分が地上に来る前からよく知る種族だ。
「なんか言ったか…?」
「……いいえ。」
手をどけてもらったセウネはもう一度コロシアムの空を見上げる…。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/01/24(Thu) 22:51 No.4002  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:ブラスト  ID:1nkIU  

ninnzya.gif柑橘蜜柑さんの書き込み宣言とは逆に、次何時書き込めるか解らないという状況。御免なさい。

 商業都市ユールクレイラ。
 人込から少し離れた場所に置かれたベンチに、テュールは腰掛けていた。
 見慣れた光景だが、普段より若干人が少ないように思える。
 ふと、テュールはとある方向へ視線を向けた。
 ここからは見えるはずも無いが、視線の先、St.アノマラドでは今、大規模な武闘大会が開かれている。人が少ないように思えたのは、実際にSt.アノマラドの方へ人が流れているからだろう。
 テュールも、一度ぐらい覗いてみようかと思ったが、止めた。何と無く、行く気にならなかった。
「……」
 無言のまま、左の腕を摩る。
 そこには、十年前に刻まれた呪印がある。


「はぁー……」
 ヴィーザルは数秒でコロシアム全体の状況を把握すると、長く息を吐いた。この混乱の中にあって、事態をほぼ正確に把握しているのはヴィーザルだけだろう。
(『暗澹』の奴……折角腕は立つのに)
 ギルドにはどうも、性格が破綻している奴が割と多い。寧ろ破綻している方が普通なのかも知れない。何せ『朔風』がまともに見えるぐらいだ。
 しかしその中でも、『暗澹』は群を抜いている。『炎禍』も同じような感じだが、『暗澹』の方が、嗜好が危ない。
 何も白昼堂々とやらんでも良いだろう、とヴィーザルはぼやく。時間の指示が無い限り、何時やろうとそれは依頼を請けた人の勝手ではあるのだが。
「ねぇ、ちょっと、どうなってるのよ、ヴィーザルッ!」
 ヴィーザルに目を覆われたマルレーンが、喚く。
「あー、子供は見ちゃいけねぇな、うん」
「子供って、アンタ私と歳殆ど同じでしょ!?」
 恐らく、マルレーンは血を見慣れていない。そんな人に、あの惨状を見せるのは不味すぎる。実際、特別席の近くにいた人の大半が嘔吐したり失神したりと、更に騒ぎを酷くしている。にもかかわらず、
(何であの二人は全く気付かないんだ……)
 呆れを通り越して感心してしまう。若しかしたら、気付いていつつも、戦闘を続けているのかもしれないが。
 メイデンが気付かないのは、まぁ、解る。視力だけを頼りにしているのだから、それをアリサに向けている今、周りで何が起きても気付かないかもしれない。
 それにしてもアリサだ。
 あれは意外と負けず嫌いなんだ、とはクランセンターの長、カプランの言葉である。
 メイデンは、アリサが一度敗北を喫した相手。彼女との戦いに集中――元い、没頭しているからこそ、周りの状況に気付いていないのだろう。
(やれやれ……)
 そういう性質だとすればそれは結構不味いのだが、基本的に彼女は自分を律する事ができる人であり、欠点を指摘すればちゃんとそれを直せる人である。問題は無いだろう。
「だから、好い加減にその手を離しなさいって!」
 この少女を如何するかは、じっくり考えるとして。


 ズドン、とメイデンのメイスから稲妻が放たれた。
 ディオルガ・ゼオラ。貫通力の高いこの魔法に対して、アリサは剣をぶつける。稲妻は剣を貫通し、アリサに直撃するかと思われたが、
「はぁっ!」
 気合と共に、剣を“振り切った”。
 刹那、バットに打たれたボールのように、稲妻がメイデンの方へ向きを変え、放たれた。
 弾き返された稲妻は、メイデンに直撃する。
 はずだった。

 バキィンッ!

 何かを砕くような音と共に、レベル4の魔法が打ち砕かれた。
 二人が、其々の武器を構える。
 試合は、長期戦の風を呈していた。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/01/25(Fri) 18:03 No.4003  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:view  ID:3Ym0w  

soruzya-.gifメイデンのシャイニングアーマーが威力を増し、魔法を打ち砕く。そしてメイスを構えるとまた何か呪文を唱えだした。
そんな中、アリサは確実にメイデンへ近づいてきている。惜しみなく体を動かし、剣を振るい、魔法を放つ。
 それでもメイデンのシャイニングアーマーは崩れる様子もない。メイデンはメイスを前に向けて静かに唱える。

チェーン・アトラクション…

するとグラウンドからどでかいチェーンが現れた。蛇のようにうねうねと動くチェーンはアリサを捕らえようとする。アリサは襲い掛かってくるチェーンを素早い身のこなしで避ける。その様子をすぐ近くで眺めるメイデンは目を細める。そしてメイスを掲げることなく何かを呟いた…。
その後にアリサはチェーン・アトラクションで現れたチェーンの数が若干増えていることに気付く。避けてばかりではキリがない。アリサは目の前に迫ってきたチェーンを剣でたたっ切った。意外にもチェーンはあっけなく斬り落とされる。しかし斬られたチェーンは音をたてることなく霧のように掻き消えた。

(…!?これってまさか……。)

この様子を見てアリサは、自分の斬ったチェーンが本物でないことに気付いた。今のは幻だ。そう、メイデンがぼそりと唱えた魔法、ライトイリュージョンの…。アリサのところへ2、3本のチェーンが飛び掛ってくる。今度こそ、チェーン・アトラクションで生み出された本物のチェーンが…


ギルド本拠地を出た竜人の魔道士、ルーロは目の前にある建物を見上げている。紅と黒のオッドアイに映る建物は上品な外観で、僅かに見える中庭では子供達が楽しそうに遊んでいる。
「ここが…魔道学校。あの方がかつて幼い頃に通っていらした所…」
晴天の下、ルーロは黒いマントを羽織なおした。添えられた手の肌は緑色だった。そして学校の入り口へ足を踏み入れる。ある人物に会うために…
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/01/30(Wed) 14:30 No.4008  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:ブラスト  ID:1nkIU  

ninnzya.gif(くっ……!)
 幻を切り裂いた直後の、不安定な体勢。そこに襲い掛かる鎖は、3本。
 1本は剣で弾き、もう1本は、鎖を弾いた際の反動で避ける事に成功した。しかし。
「がっ……!」
 残りの一本が、アリサの鳩尾に直撃した。それで気を失わなかったのは、『綺羅星』の実力があっての事だろう。
 直撃した鎖がアリサを捕えようとするのを、鎖を叩き壊す事で防ぎ、地に足をついたアリサは、視界に捉えたメイデン目掛けて一直線に駆け出す。
 そして鋭く、且つ的確に放たれた斬撃は、

 メイデンの幻影を切り裂いた。

(……遅かったみたいね)
 周囲には、幾本もの巨大な鎖。メイデンの姿は、見えない。
 相手の姿を見失ったアリサ目掛けて、全方位から鎖が襲い掛かった。
 数本の鎖を切り裂くも、数が多すぎた。死角より放たれた鎖が、アリサの腕と身体を捕らえ、宙に持ち上げる。
「――!」
 息をつく間も無く、巨大な火球がアリサ目掛けて放たれた。
 全ての行動を封じられたアリサに、ストライク・ボムが直撃した。


「……」
 何も言わず、ヴィーザルは舞台を見ていた。
 勝者のメイデンは自分の足で舞台を去り、敗者のアリサは担架に乗せられて舞台を去った。
 チェーン・アトラクションとライト・イリューションの複合攻撃。それぞれレベル3、レベル2の魔法だが、二つの魔法を同時に行使するというのは、並の魔術師が出来る芸当ではない。尤も、ストライク・ボムの威力を“気絶だけで済ませられる程度にまで弱める”というのも、簡単な事ではないが。
 目から手を退かせというマルレーンの喚きは無視し、ヴィーザルはマルレーンをずるずると引き摺るようにして観客席を後にした。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/01/30(Wed) 19:00 No.4009  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:月明神  ID:ouhSU  

hsiromadousi.gif伏線的に他と絡ませるのが苦手な俺。

夜の砂漠。通常でも突き刺すように冷え込むこの時期だが、この『砂漠の凍土』はただ寒い、凍えるという話ではすまない。
『……イチハラ、まだ見えませんか』
吐く息まで凍るとは正にこの事かと思う。最小限の明かりとしてリミット・タワーを立てているが、正直暖かさなどまるで感じない。ただの気休めだ。
『そーねえたいちょ。結構長い範囲を索敵してるけど、マギカぼっちゃんの姿が映らないわ。あれよ、コイツは外れだから今日はもう寝て』
『続けます。索敵範囲を狭めて、濃度を上げなさい』
砂漠の凍土から南に少し離れた岩場『X』にイチハラが、その『X』地点から数km程離れた凍土の中心地『Y』にアレッサがそれぞれ陣を貼っている。
此れは今回、『死の夢』に憑かれた少年マギカ・フィールドを拘束するために設けられた『先の手』と呼ばれる陣形だ。
一人が離れた位置から周辺を索敵し、もう一人がターゲットの訪れるであろう地点で『囮』として待機。ターゲットが餌に釣られた所を迎え撃つという単純な陣だ。
因みにアレッサは視界共有に疎いので、『目』の役はイチハラとなっている。
そして、彼是10時間が経とうとしていた。

「ふぅーっ…、お盛んなたいちょーの雑用も疲れるわぁ」
イチハラは岩場に大きく座り込むと、指をくるくる回したり星を眺めたり、といったように飽きて気を抜き出した。そんな気配を漏らさず、隊長から激が入る。
『イチハラ、聴いていますか?…後2時間したら先の手を解いて交代で見ることにします。もう少しです、気を抜かないようにしなさい』
『わーかったわよ。『目』はもう少し広げるわ… ッ!?』
此処まで言い終えて、イチハラは自分の迂闊さを少しだけ呪った。『目』を解除し、通信を強引に切る。
『イチハラ!? イチハラ、何が… …』
「あーらあら。まさかあたしをご指名とはね。お姉さん嬉しいわぁ」
焦燥もほんの一刹那、イチハラは再び余裕の表情に戻る。
その眼前には、2mは軽く超えているであろう男…いや、人とも付かない生物が2体立っていた。どちらも屈強な身体に巨大で殺傷性の高い武器―右の青い方が槍、左の赤いほうが剣のようだと見て取れた―を所持している。
「貴方たちのご主人が、貴方たちをあたしの『目』から隠してくれたっていうのかしら? …まぁ、如何でも良いわね」
手を軽く回し、イチハラは敵に向き直った。
[Host : softbank220026229036.bbtec.net]   ... 2008/01/31(Thu) 01:29 No.4011  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:view  ID:FZPF2  

soruzya-.gifルーロは校舎内へそっと足を踏み入れた。辺りを見渡せば、先ほどの中庭や生徒達がたたずむ教室、医療室や図書室など、学校ならではの施設が用意されている。
ふとルーロは図書室の前で足を止め、扉の隙間からそっと中を覗いてみた。
綺麗に並べられている本棚と長机。そこは陽がよく当たり、心を和ませるようでもあった。そんな図書室の真ん中には男の子が一人、そして彼と年の近そうな女の子がいるだけだった。ルーロは一瞬、この二人から感じられる微妙な魔力に違和感を感じたが、そっとその場から離れ、廊下を歩いていった。

職員室の前まで辿り着いた時、ルーロは不思議そうな顔で目の前にいる者を見つめた。自分の目の前にはこの学校の生徒であろう人間の男子生徒が3人いた。しかし、彼らは殴られたら痛そうな先端の太い杖を持っていた。
「この学校は、余所者に乱暴を振るのが常なのか?」
そんなことを言い終えるか終えないかの内に男子生徒の一人が殴りかかってきた。ルーロはそれを何事もなく避ける。すると残りの二人も杖を持って襲いかかってきた。
これもかわすとルーロは自分の杖を突き出し、目を閉じて何やら簡単な詠唱をする。
また男子生徒の攻撃を受けようとした時、ルーロは杖から淡い光を発光させ、それを飛ばした。淡い光を受けた生徒3人は軽く痙攣するとその場に倒れ伏した。
「さすが、退魔術士…といったところでしょうか。」
ルーロが振り返るとそこにはガラの悪そうな人間の男がたっていた。
「この子らに催眠をかけたのは貴方でしたか。」
「…その通り。彼らは校内の規則をことごとく破ってきました。普段から悪さをしたためのお仕置きです。」
「……たちの悪いお仕置きですね。」
「立ち話もなんでしょう。お部屋へどうぞ。」
ルーロは導かれるままに男の部屋へ入っていった。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/02/01(Fri) 00:26 No.4012  

Re: 枯れ果てるBloodytears 投稿者:ブラスト  ID:1nkIU  

ninnzya.gif 目を覚ますと、そこはベッドの上だった。恐らく、コロシアムの医務室だろう。
(……負けたのね)
 誰にも言われなくたって解る。最後に目に映ったのが、巨大な火球だったのだから。
(……全く)
 それにしても、“あの程度”で動揺してしまうとは、自分が情けない。自分の力を評価して『綺羅星』の称号を与えてくれたカプランにも、申し訳が立たない。
 一先ず上半身を起こしてみるが、ヴィーザル達の姿は見当たらない。恐らく『そっとしておこう』という気遣いだろう。その気遣いがありがたい。
(メンタル面の強化が必要よね。それから……)
 しかし、アリサは敗北を力に変える。
 自分が傷付いて悲しんでくれる人達を、悲しませないためにも。
[Host : KHP059134062035.ppp-bb.dion.ne.jp]   ... 2008/02/01(Fri) 20:21 No.4014  

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